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リン酸塩

リン酸塩とは


「リン酸塩」とはリン酸化合物の総称で、
リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三カルシウムなどの、正リン酸塩(オルトリン酸塩)と呼ばれ、自然界に汎く存在しているものと、
重合リン酸塩と呼ばれる、ピロリン酸、ポリリン酸、メタリン酸などにナトリウムおよびカリウムが結合した、ポリリン酸Na(ナトリウム)、メタリン酸Na(ナトリウム)、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸K(カリウム)、メタリン酸K(カリウム) などの合成化合物が含まれる。食品添加物として利用されているものは、主に後者の重合リン酸塩である。

リン酸塩の用途


 主に結着剤、乳化剤、酸味料、ph調整剤 として使用される。
 これらの用途は一括表示が認められているので、リン酸塩は多くの加工食品に使われているにもかかわらず、消費者にはリン酸塩が使われているかどうか、またそれが何なのか、全くわからないのが普通である。
 「生協の無塩せきハム」にはリン酸塩の代わりに「卵たん白」が使われている。また同じく「プロセスチーズ」にはポリリン酸と表示されている。

 

リン酸塩の使用対象食品


 練り製品、ハム、ソーセージ 練り製品やハムやソーセージなどの加工肉類に対して、形が崩れないように、肉のくっつき度を高める目的で、「結着剤」としてよく使われる。また、保湿性を高め、さらに弾力や食感をアップさせる目的でも常用される。
 
 チーズ プロセスチーズは、複数のチーズを混ぜて成形したもので、均一に混ぜて成形するために乳化剤が使用される。この場合には、リン酸塩が「乳化剤」として使われる。
 中華麺 中華麺の独特の食感を作り出す「かんすい」として使われることがある。
 
 その他、佃煮や煮豆、味噌などに、変色防止やphを調整し保存性を高める目的で使われる。

 一部のファミリーレストランの飲み放題のドリンクバーでは、コーヒーを3倍量抽出してコストを下げるために使われているらしい。

 

 リン酸塩の問題点


 リンは元々身体の構成成分で、成人体内に約1%程度含まれており、カルシウムの次に多いミネラルである。骨や歯を形成する重要な物質で、そのほとんどがカルシウムと結合状態にある。
 リンは重要なミネラルのひとつだが、過剰摂取すると、組織のカルシウムが溶け出してリン酸と結合し、一緒に体外に排出されてしまい、骨粗しょう症などの問題が起こる。
重合リン酸塩は、体内に入ると胃でリン酸と塩基に分解され、腸で再びミネラルと結合して、その殆どが吸収されることなく、便と一緒に体外に排泄される。この時元々結合していたナトリウムやカリウムと再結合してくれれば問題ないのだが、食物から微量にしか摂り込めない希少な必須ミネラルと結合されてしまうと、大きな問題が起こる。

 また、リン酸塩を摂り過ぎると腎機能低下の誘発や腎石灰症の発症率が高まるなどの報告がある。

 

対策


 練り物は極力食べないようにする。
 ハム、ソーセージは無添加の製品を買うこと(無塩せきでは不十分)。
 チーズはナチュラルチーズを買うようにする。

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